金融事務に求められるスキル
金融業界という広い視野で見てみると、全体的に必要な最も大切なスキルは、調整能力です。その他にも、数値分析能力や論理的思考能力、顧客把握力なども必要になってくるようです。しかし、そんな難しい言葉で言われてもピンとこないですよね。基本的には、几帳面さと責任感は求められるようです。それぞれの職種について具体的かつわかりやすく見てみましょう。
まず生保事務ですが、始めるにあたり、特別な資格は必要なく、働きながら知識を身につけることができるので、未経験でも可能です。必要なスキルとしては、WordやExcelなどの基本的なパソコン知識、メールやインターネットが使えることに加えて、生命保険はお客様との長いお付き合いとなるので、信用を獲得できるようなヒューマンスキル(聴く力やビジネスマナー、協調性など)も大切になってきます。向いているタイプは、数字に強い人が挙げられるでしょう。もちろん、金融業界経験者は有利ですが、商品が増え続ける企業も多いため、常に勉強する意欲と興味があることが重要です。
銀行事務は、専用端末を利用する為、経験者が求められる傾向にあります。未経験の場合、バックオフィスなどでの通常の事務業務から始めて、キャリアアップしていくといいでしょう。求められるスキルは、専門的な業務なので実務経験。もし経験がないのであれば、WordやExcelなどをマスターすれば、最近では業務内容に幅があるので、未経験でもスタートできる可能性は大きくなっているようです。また、語学力があれば外資系銀行でも活躍の場がありますし、外為や投資信託などの知識や証券外務員資格・CFP・AFPなどの資格があると有利です。向いているタイプは、勉強にここまでというラインがない仕事ですので、向上心があり、新しいことを覚えることが苦でない人が挙げられます。
損保事務は、専門性の高い仕事ですので、未経験の採用は難しいのですが、企業によっては研修制度が整っている企業もありますし、事務職のスキルがあれば未経験でも可能性はあります。求められるスキルは、損害保険募集人資格がある、または実務経験があることが必要で、その他にも損害保険代理店資格があると有利のようです。向いているタイプは、配属部署によっては貿易などの知識も必要になるので、勉強意欲と興味がある人が挙げられます。
証券事務は、基本的には知識と業務経験が必要ですが、事務職のスキルがあれば、未経験でも可能性はあります。求められるスキルは、基本的なパソコンスキルに加え、お客様と関わる業務も多い為、ヒューマンスキルも必要になります。また、証券会社経験者や信託銀行・銀行の株式・債券部門経験者、また証券外務員資格を取得していると有利のようです。向いているタイプは、専門用語や経済について積極的に勉強する気持ちを持った人が挙げられます。
クレジット事務は、必要なスキルは特にありませんが、基本的なパソコンスキルに加え、お客様への応対やご提案をすることもある為、コミュニケーションスキル・プレゼンテーションスキルも必要になります。向いているタイプは、常に勉強する意欲と興味があり、また明るく積極的な人が挙げられます。